何気に参加したオーディオデザイン試聴会でのレコード再生で、これまでに聞いたことのない切れ良く躍動感にあふれた音に圧倒された。なにより音が太かった。
さらに大藤様の「カートリッジを変えるよりもアンプを変えた方が変化が大きい」とのお言葉に、(そうなのか!?)と半信半疑ながらも強い印象が残り一年前にDCPMA-100REを導入。大質量機器群を押しのけて現在もメインで活躍中である。
さて100REの内蔵フォノイコライザーアンプで再現されるレコードだが、どれも気持ち良く鳴っていて不満はない(カートリッジは1980年代の入門級MC型なのだが)
しかしさらなる次元への好奇心は抑えがたく、悩んだ末DCEQ-200を導入した。
100REと200の差であるが、ジャンルによって印象が異なる。
ロック・ポップスなどスタジオ録音系は全ての楽器が目覚ましい立ち上がりを見せる。無限かつクリーンなエネルギーを得てびゅんびゅん飛び出してくる感じ。勢いが違う。
クラシック系は、楽器特有の音色がより正確に描画され空間にフワッと浮かんで優しい印象が増す。さり気なく美しくどこまでも伸び切って拡がる。大人しいとさえ感じる。
また、ここぞというときのパワーの瞬発力とかスケール感はさすが。ここはやはりセパレートの優位性がはっきり出る所。
空間情報を豊富に含む音源は残響の広大な拡がりと消え際の透明感が素晴らしい。
本体は細部に至るまで丁寧に仕上げられていて満足度が高い。
ATTのトグルスイッチを下げるとスイッチ内部が赤く点灯する。芸が細かい。セレクターつまみを回すとごりごりといかにも複雑な機構を回す手応えを感じる。ただ者ではない。
パネル意匠がどことなくTechnicsコンサイスコンポを連想してしまう。
付属の電源コードはaudio-technica製のものが元箱付で同梱されていて嬉しい。
MMの可変負荷容量・MCカートリッジのバランス受けはまだ試していないが、今の音に慣れたら一つ一つ試して音質変化を確かめたい。
試聴アンプは100REのPre Gain 0dBモードを使用した。15dBモードにするとさらなる濃密さと楽器の実在感が増すのは確認済。音源によって使い分けてみよう。
カートリッジも色々試したい。楽しみは尽きない。
使用機器
AudioDesign DCPMA-100RE
LINN LP12 + LINGO + SME 3009SII + audio-technica MG10 + DENON DL-55II
SONY SS-AR2
お店からのコメント
この度はフォノイコライザーアンプをご購入いただき誠にありがとうございます。
ご満足頂けているようで製作者としても嬉しく思います。
また詳細なご感想をいただき大変感謝しております。
アナログレコード(フォノイコ)は音質差が大きく出やすいので、喜びもひとしおですね。
今後ともよろしくお願いいたします。