お客様の声

  • Net-Kg 様
  • 投稿日:2024年06月13日

過去にオーディオデザインのヘッドホンアンプ、DCHP-100を使っていたこともあり、発表時から注目していた製品でした。
春のヘッドホン祭りで試聴したところ、かなり印象が良く、価格も昨今の高騰するヘッドホン関連商品と比較すると良心的なものだったので、購入に至りました。

まずはデザインですが、個人的にあまり流麗とは思いませんが、ヘッドホンブーム黎明期を思い出させるようなデザインで、ノスタルジーを感じますね。
リアにはRCAとXLRの入力が2つずつ、プリアウトが1つずつあります。
メインのDAC以外に、DAPのライン出力から鳴らすこともあるので、入力系統が2つあるのは案外便利です。
フロントのヘッドホンアウトは6.3mm、4pinXLR、3pinXLR、4.4mmと、3.5mm以外のすべてをカバーしています(もっとも据置アンプですし、ポータブル用途の3.5mmは不要でしょう)
最近のヘッドホン用のバランスケーブルは4.4mmの場合も多く、4.4mm出力があるのはありがたいですね。
ボリュームの回し心地は、少しザラッと仕様な感触でしょうか。個人的にはもう少し滑らかな方が好きですが、ガタつきも無く、決めた位置でピタッと止まってくれるので、実用上問題は全くありません。

音質の前に、現在の環境を。
DACはChord Qutest、ヘッドホンは主にFostex TH808やAKG K701を使用し、Mac miniにインストールしたAudirvanaで音楽を再生しています。
低域は適度な量感と軽快さを持ち合わせており、音楽の土台がしっかりと定まります。
中高域はことさらに強調するような雰囲気も無く、素直で伸びやかに、気持ちよく広がっていきます。
S/N、解像度の高さは言うに及ばずといったところですが、それに伴う音の硬さ、冷たさ、刺さりといったものとは全くの無縁で、音の立ち上がり、立ち下がりには余裕を感じられ、連続性を持って有機的に繋がっていく印象です。
クラシック、ジャズ、現代的なポップスを主に聴きますが、そのどれとも相性が良いと感じました。
殊に、自然さ、生々しさといったところでは、非常に高い次元にあると思います。

残念なことがあるとすれば、試聴の機会があまり無いことでしょうか。
イベント以外でも、店頭などで気軽に試聴できるようになれば、もっと多くの方に魅力が伝わる、優れたモデルだと思いました。

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